理由が無くても守れる権利

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尚翔も尚翔だ。 ストーカーに呼び出されて、付いていく奴があるか。 ストーカーに対しても尚翔に対しても怒りが沸く。 「ハァ…ハァ…」 校舎を走り回って、数十分は経っただろうか。 クソ… 何処にいる? 早く見つけ出さなければ… 朔原が尚翔を襲う──── そんな最悪な想像が脳裏に浮かぶ。 「っ…」 ガンッ────と壁を殴りつける。 こんな手当たり次第に捜したところで、場所の見当すら付かない以上いつ見つけられるか… もし見つけられたとして、 …手遅れだったら…………… 嫌だ。 尚翔。 尚翔──── 「───朔原の奴、さっきキモかったよなー。」 不意にそんな声が耳に飛び込んできた。
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