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「…またいるね…。」
「…また来やがったな。」
西崎に告白された次の日。
あいつはまた屋上に現れた。
「おれもここ気に入ったんだ…。だから、おれも毎日ここに来る…。」
「はっ!?…おいふざけんな。ここは俺が来る場所なんだよ。」
俺が来るから誰も来ない。だから俺にとって特等席みたいな場所なのだ。
それをこんな……いきなり告白してきたわけのわからないヤツに侵されてたまるか。
「…屋上は、高藤先輩だけの物じゃないよ…。」
「…っ」
こいつ……
こんなとこで正論を持ち出してきやがる。
「……んなこと言って、ホントは俺のそばにいてぇんだろーが。」
「うん。」
「……っ!」
即答かよ…。
「…高藤先輩がいなかったら、おれもここに来ようなんて思わない…。」
……不覚にもドキッとしてしまった。
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