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「だいたいおまえ、他にダチとかいねぇのかよ?」
「いる…けど…。」
「だったらそいつらンとこ行けよ。俺なんかといちゃ、おまえも独りになっちまうぞ。」
そうだ。
おまえは俺みたいになっちゃだめなんだ。
「…ならおれは、その人たちじゃなくて先輩を選ぶ。」
「…はぁ?」
何を言ってるんだ、こいつは。
俺なんかと一緒にいても、何も楽しくなんてないのに。
「……んな馬鹿なこと言ってんじゃねぇ。おまえは俺みてぇに、喧嘩ばっかのクソ不良なんかじゃねぇだろうが。
売られた喧嘩買いまくって、返り血浴びながら相手叩きのめして……周りのヤツらみんな俺のことを怖がってんだ。
そんな俺のどこがいいんだよ。」
何言ってんだ自分…って思った。
他人と関わるのが嫌で、自ら孤独を選んでいるのに。
こいつに対して、こんなコトを言っているのが、何故かたまらなく嫌だと感じた。
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