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この惨状を目の前にして、無視して立ち去るのもな…
無視するかしないかで悩んでいると、西崎が徐にノートを拾い始めた。
これを見ても尚、無視して立ち去る程、まだ俺の性根は腐っていない筈だ。
…まだって何だ、まだって。
放っときゃいいのに。
無視すればいいのに。
「…ったく…」
「!」
同じように拾い始めた俺に、西崎はまたもや驚いた顔をした。
当然だよな。
…多分、相手が西崎じゃなけりゃこんなことしない。
他の奴なら確実に無視していた。
じゃあ何故西崎だからなのか?
それは…最近何かと関わっているから。
正しくは、コイツが一方的に関わってくるから。
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