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「つーかお前、虐められてんのか?」
「え?」
俺の唐突な発言に、西崎は目を丸くした。
「こんな量のノート、お前1人で持たせるとか無謀だろうが。誰も手伝おうとしなかったのかよ?」
「ううん。勿論してくれたけど……おれ1人でもいけるって思ったから…」
「アホか。実際さっきぶち撒けてたくせに。」
「あはは…」
俺の指摘に、西崎はバツが悪そうに笑った。
…可愛いな…
…………いやいやいや、可愛いって何だ?
今、可愛いって思ったか?
俺がコイツに対して?
…有り得ねぇ。
有り得ねぇだろ、そんなの。
しつこく懐いてくるからむしろ鬱陶しい筈なのに、よりによって可愛いだと?
「先輩?」
「っ! なん、だよ。」
「急に黙るから、どうしたのかと思って…」
「別に何でもねぇよ。」
…早く、ここから離れないと。
コイツといると、調子が狂う。
だから、離れないといけないのに。
「…西崎。」
「うん。」
「お前、なんでそこまで俺のこと、好きなんだ?」
何故俺は、まだコイツと話そうとしてるんだ。
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