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「じゃーな。」
そう吐き捨てると、俺は今度こそ資料室を出ようとした。
「───待って…!」
小さな叫びと共に、服の裾を掴まれた。
コイツ…
今さっき何をされたのかもう忘れたのか?
何呼び止めてんだ?
「…………じゃない…………」
「…あ? おい、離せ───」
「嫌じゃない…!」
「───…!」
“嫌じゃない”
一瞬、何のことかわからなかった。
「男でも……先輩にされるキ──キスは、嫌じゃない…」
「………」
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