562人が本棚に入れています
本棚に追加
はぁ…もう。
これは喧嘩は避けられないな。
周りにいた通行人は、何事かとこちらを見ている。
悪い意味で注目の的だ。
人が少ないのが唯一の救いだな。
できれば場所を移したいが…それも難しそうだし。
「…先輩…」
「!」
…忘れてた。
西崎の存在を。
西崎は不安そうな顔で俺を見上げている。
…とりあえずコイツを先に帰してからだな。
「西崎、お前は先に帰れ。」
「え?」
「今からはお前がいても何の役にも立たねぇ。むしろ邪魔なだけだ。だから帰れ。」
「………」
俺の言葉に、西崎は明らかに落胆した様子を見せた。
いや、がっかりされてもな…
下手に目を付けられても困るし。
「つーか高藤よぉ、今日はかわいこチャン連れてんじゃねーか。」
「いやよく見ろ、ソイツ男だぞ。」
………早速目ェ付けられてんじゃねぇか…
最初のコメントを投稿しよう!