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いつの間にか寝ていたらしい。
ハッと気がついて壁の時計を見ると、15時を過ぎたところだった。
そんなに寝てたのか?
まだ授業の真っ最中だ。
「………」
…ふと、西崎の顔が頭を過る。
今日一度も屋上へ行っていない。
普段は毎日、ほぼ一日を屋上で過ごしていた。
西崎も、毎日来ていた。
………まさか、な…
気にする必要なんてないのに、どうしても気になってしまう。
結局、屋上へと足を運ぶことになった。
いつもより心臓が煩い。
もしかしたら……いや、流石にないだろう。
仮に昼休みに俺を待っていたとしても、全く現れない俺を、今も待っている筈がない。
「………!!」
「あ……」
…だから、そこに膝を抱えて座り込んでいる西崎に、俺は息をするのさえ忘れそうになった。
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