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はぁぁ…と深い溜め息が出る。
俺はそのままその場に腰を下ろした。
「先輩?」
「…怒ってねぇよ、もう。」
そう言うと、西崎は安心したように微笑んだ。
「…よかった。」
西崎も一言だけそう言うと、俺の隣に腰を下ろした。
何とか誤解は解けたようだ。
なんで俺も安心してんだか…
「行かなくていいのかよ? 授業。」
「今更だよ、そんなの……もう今日は、行かない。」
結局、その日は下校まで屋上にいた。
西崎と、2人で。
…俺の中で、変化が起きている。
その時は、まだそのことに気づいていなかった。
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