大きな変化

14/52
前へ
/211ページ
次へ
渡り廊下にある自販機の所まで来た俺は、不意に現れた姿と声に慌てて身を隠した。 自販機に群がっていたのは、恐らくさっきまでグラウンドで体育を受けていた1年生。 ───その中には、西崎の姿もあった。 「…ッ」 心臓が大きく跳ねる。 動揺しすぎだろ、俺… そもそもなんで俺は隠れてるんだ。 堂々とあそこまで行って、普段通り飲み物を買えばいいものを。 …西崎がいることなんて、関係ないのに。 「なぁ尚翔、お前最近あの高藤と一緒にいること多いよな。」 「…そうだね。」 クラスメイトと思しき奴の1人が、西崎にそう言った。 突然出された俺の名前に、再び心臓が跳ねた。
/211ページ

最初のコメントを投稿しよう!

562人が本棚に入れています
本棚に追加