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渡り廊下にある自販機の所まで来た俺は、不意に現れた姿と声に慌てて身を隠した。
自販機に群がっていたのは、恐らくさっきまでグラウンドで体育を受けていた1年生。
───その中には、西崎の姿もあった。
「…ッ」
心臓が大きく跳ねる。
動揺しすぎだろ、俺…
そもそもなんで俺は隠れてるんだ。
堂々とあそこまで行って、普段通り飲み物を買えばいいものを。
…西崎がいることなんて、関係ないのに。
「なぁ尚翔、お前最近あの高藤と一緒にいること多いよな。」
「…そうだね。」
クラスメイトと思しき奴の1人が、西崎にそう言った。
突然出された俺の名前に、再び心臓が跳ねた。
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