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「おっ、それでは隅谷殿、もしや女生徒のおっぱい揉み揉み祭りでも始めるのでござるか?」
コードネーム『俺に揉めないおっぱいなどない男』は僕の回答を待たずして、うきうき顔でなにやらぶつぶつと呟き始めた。その表情に結構ドン引きの一同である。お前らも同類だろと僕は苦笑いを浮かべた。
「場合によってはそうなるかもしれないが、対象は三人だけだ」
「「三人!?」」
その時の五人の表情は皆、勉学に挑む時よりも真剣な表情を浮かべていた。内心エロい事を考えているに違いない。
「そう、三人だ。皆も知っている通り今回の標的は校内美少女ランキングTOP三の三人だ」
校内美少女ランキング。それはつい一ヶ月前の事、全男子生徒による秘密の連絡網により集計された『あなたのお気に入りの女子の名前を教えて下さいアンケート(匿名集計)』による結果から人気を集めた順にランキングにしたものである。勿論、発足したのは僕だがな。
「で、隅谷。その三名の美少女に何をするつもりでいるんだ、お前はよ」
三次元の女に興味がない宣言を入学時にしていた参謀君は呆れたように溜め息一つ。
「良い質問だ、エロゲーマー。今回は一つ賞金が出るゲームをしようと思っている」
ばたんっ、と参謀君は勢いよく立ち上がった。
「金か……それはエロゲーが何本買える値段だ?」
「秘密だ……しかし最近、僕は宝くじが当たったからな……」
「話を聞こう」
金があればエロゲーができる事をモットーとして生きる彼である。金さえ出せばどのような事でもやりかねない。
「うむ、では話そう。内容は簡単だ。参加者は全員、その三人に好き嫌い関係なくデートを申し込んでもらう。そこで誰か一人にでもデートがOKと言われれば賞金がでるというものだ」
その場の全員がざわめき始める。自分には出来ないなどという弱音を吐く者はなく、自身に満ち溢れたように鏡に映る自分を見て決め顔を浮かべる野郎がいる程だ。
「隅谷兄さんよぉ~、さっき参加者って言ったが参加者は俺達以外でもOKってことなのかぁ~、なんなら秘密の通信網使って校内中に広げる事も出来るぜぇ~」
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