第1章

4/43
前へ
/43ページ
次へ
見えるのは真っ白な天井だった ぼんやりと回りを見渡す クリーム色のカーテン 電子を鳴らす機械からのびるチューブは自分の手首に繋がっていた …ここは… そう思ったのと同時にシャッとカーテンが開けられた 『!!…熊宮さん…! …先生っ…!』 その人は見て驚くなりバタバタとかけて行った …先生?…ここは、病院…? するとまたバタバタと音を立てて複数の人がかけてきた 『伊織…!!』 真っ先に入ってきたのは目に涙を貯めた顔の女の人 それとほぼ同時に 同じようすの男の人も入ってきた 『伊織!…良かった!』 その瞬間強く手を握られた 『いやっ…!』 ばしっ 握られたその手を思い切り払ってしまった 『誰よっ…? 』 『伊織……?』 『何言ってるんだ伊織、お父さんとお母さんだよ』 『?』 理解できない お父さんとお母さん…? この人達が…? 『伊織…?』 『い、お、り…?』 『伊織?どうしたんだ…?』 『いおりって…わたし、の、こと…?』
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加