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「止めて! もう止めなよ」
大地を責めたて始めた男子生徒たちに向かって、叫んだのは安藤菜津だった。
「何だよ安藤、オマエ今谷の親友じゃなかったのかよ?」
健司が睨む。
「親友だよ。奈緒は私の一番の親友。だからこそ、こんなの止めてって言ってるの」
「何で?」
「よくニュースで、ストーカーの人が逆上して、危害を加えたりすることがあるでしょ。
星野くんがそうだとは思わないけど、でもあんまり追い詰めるのは良くないと思うの。だいたい本当に星野くんが犯人だって、まだ決まったわけじゃないんだし」
「それはまぁ、確かにそうだけど」
剛は掴んだ手の力を緩めた。
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