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午前8時。学校に一番乗りしたのは琴音だった。
集合時間は8時半だけど、何だか嬉しくて、早くから目を覚ましてしまい、いてもたってもいられなくなったのだ。
「あれぇ~~~勝田さん。もう来てたの?」
後ろから声が聞こえて、振り向くと二年生女子部員の小田愛流がいる。
「小田先輩おはようございます」
琴音は顔を引き攣らせた。正直愛流のことが苦手なのだ。
そもそも琴音は天文学になんて、まったく興味がない。ただ夜空の星を見上げて、ロマンチックな感傷に浸るのが好きなのである。
だから真面目に天文学のことを語ってくる愛流の相手をするのが、正直面倒くさいのだ。
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