28人が本棚に入れています
本棚に追加
「だいたいさぁ、奈緒に手渡されたからって、ジュースが美味しくなるとでも思ってるの?」
言わなきゃいいのに、なぜか思うより先に口から出ちゃう。
琴音は言ってから、心の中で反省した。
「はぁ? うるせぇよ」
「感じ悪ぅ~~~~。アンタみたいに感じ悪いヤツ、奈緒が好きになるわけないじゃん」
「何だと!」
今度は超小声で言ったのに、悠輔が怒鳴る。
「もう止めてよ。琴音と菜津に謝って!」
さらに険悪な空気になりかけたところで奈緒が怒ったから、悠輔はそのままバツが悪そうに離れた場所に移動した。
ほとんど全員が奈緒を狙っている状態だから、誰も悠輔をフォローするものなどいない。
誰もが心の中で、悠輔がポイントを下げたことをほくそ笑んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!