午後のひととき

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「別にもういいよ」 「そっか、でもさぁ、分かってると思うけど、あのときその前の北野や藤川も良くないけど、あれじゃあ菜津が立場ないじゃん」 「ああ」 「ああいうのって、奈緒が逆に気を使うでしょ?」 「ああ、分かってるよ」 「だから私が先に言ったの。じゃないと、奈緒が直接そう思ったら、あの子安井くんのこと嫌いになりそうじゃん」 悠輔の顔色が変わって、琴音の顔をキッと見つめる。 「大丈夫だよ。私は応援してるからさ」 琴音は悠輔の肩をポンと叩くと、背を向けて奈緒の元に戻った。
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