午後のひととき

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琴音は魚釣りをするのが初めてだったから、どんな大物が釣れるのかと思って、楽しみでワクワクした。 おそらくそれは奈緒も同じで、笑顔で目を輝かせている。 当然二人とも、浮きや釣り針といった仕掛けの取り付けも出来ないし、エサをつけることも出来ないから、全部部長に甘えてつけさせた。 「あの辺りに仕掛けを落として、ゆっくり流れに乗せて」 「はぁ~い」 部長に言われた通りにやってみた。 自分でも意外なほど、思い通りの場所に仕掛けが着水する。 (私って天才?) 琴音は心の中で自画自賛した。
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