午後のひととき

9/28
前へ
/28ページ
次へ
大量に買ったジュース類は、男子生徒に運ばせようと思って、まだ車に積み込んだままなのだが、 とりあえず三十本ほど、コテージの冷蔵庫にではなく、クーラーボックスに氷水を入れた中に放り込んでいたのだ。 「今谷さん取ってあげて」 「はい」 大島に言われて、奈緒がクーラーボックスの蓋を開ける。 男子部員がそこに向かって並んだ。 「はい。どうぞお疲れ様」 「おお、サンキュー」 健司が嬉しそうに奈緒からジュースを受け取る。 次いで剛。 気をきかせた菜津が、奈緒にならってジュースを手渡そうとした。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加