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「何だ?」
安井が座ったまま、琴音を見上げる。
「いや、あの……。みんなと一緒にいないからさぁ、さっきのことまだ気にしてるのかなぁと思って」
「ああ……」
安井は視線を川のあるほうに向けた。
「ごめん」
琴音はもう一度謝罪する。
「いや、違うんだ」
「違う? 違うって何が?」
「うん……。俺は行ってないけど、上流で安藤が幽霊を見たんだろ?」
「えっ……。ぁ、うん」
「さっきからさぁ……何か感じるんだよね」
安井はまた琴音に視線を向けた。
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