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すぐ近くまで来たけど、剛の足はそれ以上動かなくなった。
事態を理解した途端、身体が震え始めたのだ。
なぜだ? いったい何があって、二人はこんなところで、頭から血を流して倒れているのだ……。
ピクリとも動かないから、おそらく死んでいるだろう。
そう思った瞬間、星野大地の顔が脳裏に浮かんで、剛の背筋に寒気がした。
剛は大急ぎでスマートホンを取り出すと、奈緒の電話番号を呼び出す。
大島の番号を登録していなかったから、奈緒に電話をかけて、大島に伝えてもらおうと思ったのだ。
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