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このとき……
もしも琴音が起き出して、菜津と一緒に外の様子を見に行っていたなら、あんな事件は起こらなかったのかもしれない。
だけどこの時の琴音は、睡魔に勝つことが出来なかったのだ。
それに……
何かが起こるなんて、夢にも思っていなかったのだから……。
「琴音いつまで寝てるのよ」
「んぁ?」
奈緒の声で目を開けると、部屋の中はもう明るい。
「ご飯の用意をするから、さっさと起きなよ」
奈緒に偉そうに言われて、琴音は渋々身体を起こした。
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