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「この前自殺した星野くんの幽霊だよ」
「ああ」
そう言われて美加子は思い出した。夏休みの直前に琴音のクラスメイトの男の子が自殺して、保護者会があって学校に行ったのだった。
そのとき琴音のクラスにイジメがあったことを、美加子は初めて知ったのである。
そしてそのとき自殺したクラスメイトの幽霊に、殺されると怯えている娘。
「何バカなこと言ってるのよ。幽霊なんかいるわけないでしょ」
「いるよ！」
「何で？ もしかして観測会に幽霊が出てきたとか……？」
「出て来ただけじゃないよ！ 安井と藤川が殺されちゃったんだよ！」
「えっ!?」
いきなり殺されたなんて言うから、美加子は驚いて声をあげた。
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