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「な、何で? 何で先生が!」
「そんなの知らないよ。ただ……あのときたまたま目が覚めて、そしたら外に誰かがいる気配がしたから、最初はそれが幽霊なんじゃないかなって思ったんだ。でも、そうじゃなさそうなんで、起き出して窓から覗いたんだけど、結局誰かは分からなくて……。
でもすごく気になったから、琴音のこと起こそうとしたんだけど起きなくて、それで先生に相談しようと思ったら、先生がいなかったの」
「嘘……」
「嘘じゃないよ」
「じゃあ大島先生が犯人なの?」
「それは分からないよ……でも」
「でも、何?」
「もし先生が犯人なら、動機は何なのかなぁ……とか、考えてみたんだけど」
「で?」
「いや、まだそこまでは……。だいたい私、探偵じゃないんだから」
「そりゃそうだよね」
「でも、絶対にまだ誰にも言っちゃダメだよ。絶対だよ」
「分かってるって」
琴音は頷いた。
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