秘密事香るティータイム

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 そして、お年寄りが目の前に来たら、席を譲るのが面倒だと言う理由で立っている和也は、後者の部類に入る。  車窓の外の茜雲は、川面に橙色を反射させ、人の心を暖かくする。  そう、夕日の色は、見慣れている筈なのに、時として、懐かしい記憶を刺激したりする。  和也に取っては、5年前のあの頃が、今でも心を熱くする記憶だった。
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