17人が本棚に入れています
本棚に追加
平日の昼間と言う事もあり、人通りは少ない。
和也は、何だか後ろめたいような、優越感があるような、複雑な気分だった。
コンビニで買い物を終え、アパートまで歩いていると、誰かに尾行されている気がしていた。
振り返ると、一匹の黒猫が、和也の後ろから付いて来る。
和也の顔色を窺うように、上目遣いをしている黒猫は、妙に可愛いらしい。
和也は、知らん顔で再び歩き出し、数歩進んでからまた振り返る。
すると、黒猫はビクッとしてから急停止。
その姿が、輪をかけて可愛い。
和也が猫に近づくと、猫の方も、脚に体を擦り寄せて、甘えん坊作戦を始動。
こうなると、アパートでご馳走の一つでもしたくなる。
最初のコメントを投稿しよう!