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アパートに帰ると、猫は当然のように上がり込む。
ドアを開けた和也より先に入る姿は、もう、女王様かお姫様と言った感じ。
まあ、雄猫かも知れないが。
猫が畳の上にペタペタと肉球スタンプを押して行くのを、和也は、「お前はLINE中毒か!」と突っ込みつつ、雑巾を持って追いかける。
黒猫は、そのまま開け放してあるベランダへ逃亡。
和也としては、何とか取り押さえ、肉球を綺麗にしたい所。
猫は、ベランダで取り押さえられ、足の裏をふきふきの刑に処せられた。
アパートの裏は、川が流れていて、二階から眺めは、まずまずな感じ。
まあ、セーヌ川とは程遠いだろうが、水は汚なくは無さそう。
もちろん、飲めるかどうかは知らないが。
そんな時、階下から声が聴こえて来て、和也の興味を誘った。
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