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そんな銀華の楽しみは、つい最近出来た新しい友達とホテルペンドリーノのロビーにてお茶会をする事である。
流石にまだイファを外に連れ歩く訳には行かないので、借家にてフランツが面倒を見てくれているのだ。
「お待たせにゃん!
パメラ=クロステルマン伯爵令嬢」
ホテルであるが故、静かに玄関のドアを開けながら銀華。
歳こそ銀華の方が何歳かお姉さんなのだが、端から見る限り両者は同い年位にしか見えないのだ。
やがてパメラが口を開く。
「御機嫌ようミセス=ルーデル。
…そろそろパムでも宜しくてよ?」
パメラがそう言って笑う度に、金色の髪がさらさらと揺れる。
銀華はそんな彼女の姿に、新しい故郷惑星国家エバードリムに住む姉貴分ニライザー=ラガンダーを重ねて見ていた。
「分かったにゃん。
その代わりパムも、私をウンファって呼んでほしいにゃん」
そう言って銀華は、小さなテーブルを挟んでパメラの向かい側に座る。
するとバーテン兼給仕長のMr.シュタインベルガーが、二人に入れたてのトロピカルアイスティーを持って来てくれた。
尚、もちろんこれはサービスである。
リバウからスワローを訪れて間もないパメラが思わず唸った程、ホテルペンドリーノのトロピカルアイスティーは絶品であった。
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