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変に喉が渇くとはないから大丈夫そうだけれど、これ以上迷惑をかけてもいけないな、と立花君に言われた通りにしているところだ。
植物科の部室の大きなテーブルには私、その隣に東宮先輩も座っている。
「いいよ。気分はどう? 落ち着いてきたかな?」
優しい風が私の髪の毛をふわっ、と動かす。
涼しい。
「……大分、いいです」
と、私は起き上がった。
ふーっ、と息を吐いて目を擦る。
「あ、ありがとうございました。もう、大丈夫ですから」
「そ? よかった」
にっこり、と笑う東宮先輩は団扇を自分に向けて扇ぎだした。
ここは旧校舎だし、クーラーは設置されていない。
外よりはましだけれどやっぱり暑くて。
先輩はポロシャツの胸元をつまんで、ぱたぱた、とそこからも風を入れている。
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