環奈の決断が招く悲劇

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「とりあえず昼までにうちに来いや。それがリミットで、時間が来たら警察に被害届を出すからよ。じゃあな」 エルゴンは自分の自宅の住所を書いたメモを机の上に置くと、そのまま教室を出て行こうとする。 「オイ! 待てよ!」 晃司が怒鳴ったタイミングで、新担任の藤本が教室に入って来た。 「オマエらデカい声を出して何やってるんだ?」 「別に何も」 エルゴンがそのまま、藤本の横をすり抜けながら答える。 「オイ! 何だオマエのその顔は? ケンカか?」 「ケンカじゃなくて、一方的に殴られたんですよ。ってことで、治療の為に帰ります」 エルゴンはニヤリと微笑むと、引き止めようとする藤本を無視して、教室を後にした。
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