348人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちゃんと話を聞いてやらなかったから、それで家出をしちゃったのかなとか……
それともあの子の言う通り、本当に生贄がどうのっていうので、いなくなっちゃったのかと思ったり……」
ついに明里の母は、口を手で押さえて泣き出してしまった。
「そうなんです。突然生贄を選ばされるようになっちゃって、もう三人死んでるし、
今週はアカリとカノンが生贄に選ばれて、二人とも連絡が取れなくなってるし……
なのに先生や両親や、誰に言っても、誰かの悪戯なんじゃないかって言われて信じてもらえないし……」
「栞ちゃん」
「私たち……このままいったら、全員殺されるかもしれません」
栞は苦しくて言葉に詰まった。
最初のコメントを投稿しよう!