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丁度一時間目の授業の教師の今井が入ってきて、女生徒に掴みかかる男子生徒を見て慌てる。
「何やってんだオマエは!」
今井に怒鳴られた将也は、涼花の身体を突き飛ばし、涼花はそのまま後ろに転倒した。
「おい、オマエ! 何てことするんだ! おい大丈夫か?」
今井は将也に怒鳴った後で、涼花を心配した。
「痛っ……先生、腕が痛いんで、保健室に行ってきていいですか」
涼花は身体を起こしながら、顔をしかめて今井に言った。
「ああ、分かった。一人で大丈夫か?」
「はい」
涼花は今井に向かって頷く。
「アヤナ! アンタ女の子に暴力ふるう男なんかと付き合うの、ヤメた方がいいんじゃないの!」
「何だと!」
森川彩奈に向かって涼花が叫ぶと、すぐに将也が怒鳴り返してきた。
涼花はそれを無視して、そのまま教室を出る。
もちろん保健室に行くと言ったのは嘘で、涼花はそのまま荷物も持たずに、学校を後にした。
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