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「田野!」
「涼花!」
そこに腕組みをした田野涼花が立っている。
「何で?」
「何でって、何が何でなのよ?」
涼花は美奈都に聞き返した。
「だって」
「だって何よ?」
「みんなワタシたちが犯人だって……」
「ああ、あのバカどもね。心配しなくても本気でアンタらを犯人だなんて思ってるヤツは一人もいやしないよ。ただアイツら頭が悪いから、誰かを犯人にして安心したいだけだって。だいたいアンタたちが犯人なわけないじゃんねぇ」
「おいおい、オマエに頭悪いって言われるのはどうかって思うぞ」
「何?」
涼花は修太を睨む。
「いやだって、オマエいつも赤点ばっかで、補習受けてんじゃん」
「うるさい! アタシは専門学校に行くんだから、受験は関係ないんだよ」
涼花はニヤッと笑った。
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