神様が残していたモノ

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実はあの日以降、ありさの母が日記を更新していなかったから、もしかして自殺してたらどうしようと、少し不安だったので、美奈都はホッとした。 「あらアナタは確か、ありさの……」 「はい。前に一度ご焼香させていただきに来ました今治です。あのときご親切に応対をしていただいた先生のお兄様がお亡くなりになったと伺ったので、お邪魔させていただきに参りました」 美奈都は普段使い慣れない言葉を喋ろうとして、何だか訳が分からなくなりながら挨拶した。 「あの……これを」 修太がすぐに香典を差し出す。 「あ、ああ、これはどうも」 「あの、ご焼香させていただいてもよろしいでしょうか?」 修太は続けざまにお願いした。 「え、ええ、どうぞ」 ありさの母は、三人に上がるように勧める。 取りあえず三人は、二階堂家に上がり込むことに成功した。
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