323人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
時刻はすでに9時半を回っている。
途中から外灯さえなくなったから、二人はスマートホンの明かりだけを頼りに歩いていた。
「あれだな」
しばらく歩いたところで、山の中に一軒の家がポツリと浮かび上がる。平屋造りの一見ログハウスを思わせるような造り。
「電気点いてるね」
「そうだな……」
修太は頷いた。
罠だと思っていたから、真っ暗な家を想像していたのだ。
家の前まで来たところで、修太は涼花にメールを送ることにした。ここまで来てしまったので、普通に会話をすると、家の中の人物に聞こえる可能性があると思ったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!