友情の復活と絶望の時

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食事を終わらせた二人は、修太の自宅を出て伊藤の住む桜台のアパートを目指していた。 涼花には電話をして、伊藤の住所を教えると、そのまま自宅に待機してもらい、再度現地についてから電話をかけると伝えている。 その後の段取りとしては、修太と美奈都が伊藤の家に乗り込み、時間が来ても二人から連絡がなかったら、涼花が警察に届けるというものだった。 本当は修太が一人で乗り込むと言ったのだが、美奈都が絶対に一緒についていくと言い張ったのである。 そして、自然と二人は手をつないでいた。 修太としては思わぬ展開である。 ずっと好きだった美奈都と、手をつないで歩いているのだ。 これって付き合ってるのかな? 自分が美奈都のことを好きということは分かっているはずだ。でも、付き合ってくれとも言ってないし、逆に付き合ってあげるとも言われていない。 でもさっき、美奈都の方からキスをしてきたのだ。隣で歩く美奈都を修太は横目で見た。
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