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「うっ」
良子の遺体にすがりつく美奈都の背後で、修太の唸り声がした。
驚いて振り返ると、修太がこっちに倒れてきて、さらにその向こうに人影が見える。
それも一瞬のことで、激しい衝撃が美奈都の身体を襲った。
何が起きたのか分からなかった。
すぐに起き上がろうとしたけど、身体が動かない。
いったい何か起きたのか?
「クッ、クッ、クッ、わざわざそっちから来てくれるとは、手間を省かせてくれて有り難うな。オマエならあの暗号を解いてくれると思っていたよ」
ニヤニヤしなが見下ろす伊藤と、その手に握られていてパチパチと青い光を放つスタンガンが見えた。
――しまった!
美奈都は一瞬、死を覚悟して身体が震えた。
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