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「俺はオマエら全員のスマートホンを掌握している。つまり……」
伊藤は勝ち誇ったように、隣の部屋を隠すアコーディオンカーテンを開ける。
そこには大量のモニターと、パソコンと、録画機能のあるデッキが並んでいた。
「オマエらのスマホのカメラの映像が、すべてここに映し出されている。だからちゃんとタップしているか見ることも出来たんだ」
伊藤の告白に美奈都は驚いた。修太の部屋に行ったときも驚いたけれど、この部屋はそれをはるかに超えている。
「オマエらのメールもLineも、電話の会話もすべて把握してる。残念ながら田野が警察に電話することも知ってるってことさ」
「それがどうした。だからって田野を警察に電話かけさせないことなんて出来ないだろ?」
「頭を使えよ玉森。方法なんていくらでもあるんだよ」
「何だと」
伊藤はニヤニヤしながら、修太のポケットからスマートホンを取り出した。
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