友情の復活と絶望の時

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不安な気持ちのまま、電車は目的の駅に着く。 伊藤の住むアパートは、ここから歩いて15分ほどのところだった。 並んで歩いているうちに、また自然と手をつなぐ。 でもそれは、さっきとは違って不安からくる行動だった。 相手は人殺しである。もしかしたら自分たちも今日殺されてしまうかもしれないのだ。 そのくせ修太は武器や防具の類を何一つ持っていないし、格闘技の経験だってない。 そう思ったら、美奈都の不安は一向になくなることはなかった。 目的地に着くと部屋の電気が消えている。修太はまず涼花に電話をかけた。 『もしもし』 すぐに涼花が電話に出る。 「ああ、玉森だけど、今から乗り込むから、30分後にこっちから電話がなかったら、警察に電話をしてくれ」 『ああ、分かった。気をつけろよ』 涼花の返事を聞くと、修太は電話を切った。
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