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「そこに転がってるのが伊藤だよ」
「えっ!」
涼花は驚いた。目の前にあるのは、到底今の今まで生きていたとは思えず、まさに干からびたという表現が適しているような死体である。
「何でこんなことに……」
「オマエお化け嫌いだろ? だったら理由は聞かない方がいい」
「ってことは……」
「いいから早く解いてくれよ」
そう言われて、修太のロープを解いた涼花は、続いてベッドの上の美奈都のロープを解こうとして、良子の遺体に気が付いた。
「これって……リョーコ?」
「うん。そうだよ」
美奈都が答える。
「そっか……やっぱりリョーコは殺されてたのか……」
「うん……」
美奈都はまた悲しみが込み上げて来て、目頭を押さえた。
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