342人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
翌日。美奈都は不安なまま登校した。
今日、誰かが生贄に選ばれるのだ。
それが誰なのかはまだ分からないけど、昨日修太が俺に投票しろって言ってたから、修太が生贄になる可能性が高いと思っているのだ。
バラバラになりつつあるクラスの中で、美奈都が今一番信頼できるのが修太、次いで涼花である。
あんなに仲の良かった亜夢とは、ほとんど口をきかなくなっていた。
もし今日の結果発表で修太が生贄に選ばれて、そして死んでしまうようなことになったら、美奈都は一番頼りにしている人間を失うことになってしまうのだ。
何か問題が起きたとき、美奈都の頭じゃ思いつかないことを、修太は色々思いつてくれる。
もし修太がいなくなったら……。
そう思うと不安でたまらなかった。
最初のコメントを投稿しよう！