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「何だこれ？」
「マジか！」
教室のあっちこっちでホッとしたような声があがる。
一瞬で緊張が解けてしまった。
佐伯雅治たちと時を同じくして学校に来なくなっていたものだから、渡邉弘樹のことをてっきり忘れていたのだ。
「っていうか、俺たちですら存在を忘れかけてたってのに、これを仕掛けてきた犯人のヤツ、よく覚えてたな」
修太は驚いた。
「ナベには申し訳ないけど、とりあえず一週間は生き延びれたな」
山岡俊明が冗談っぽく言ったけど、誰も笑わない。
一瞬存在を忘れてはいたけど、渡邊弘樹だってクラスメイトなのだし、ましてや大島良子の件では、悪いことをしてしまったという罪悪感もあるのだ。
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