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深夜だけど美奈都は時間を気にせず、涼花に電話をかけた。
『ミナト、来てないぞ。生贄投票が来てない!』
涼花の声が弾んでいる。
「うん。来てないよ! 間違いないよね? 前回のときの結果発表で次の投票は4月1日って書いてあったよね?」
『間違いないと思う。あっ、ちょっと待って一応聞いてみるから』
「聞くって誰に?」
『ああ、間違いない。エイプリルフールの日だって思ったんだから』
後ろで山岡俊明の声が聞こえた。
「ちょっと涼花! こんな時間に山岡くんと一緒にいるの?」
『ああ、まぁ、その……一人でいるのが怖かったもんだから……』
「いや、べつに良いんだけどね。じゃあお邪魔しちゃ悪いから切るよ。おやすみ」
『あっ、ミナ』
涼花がまだ喋っている途中だったのに、美奈都は電話を切った。
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