1

3/5
前へ
/14ページ
次へ
ーーーーー 派手なスポーツタイプの赤い車を走らせる若いスーツ姿の男。 「はぁ…」 この日、何度目になるかわからない溜め息を男・泊 進ノ介はついた。 『どうしたんだね?進ノ介』 「うーん、なんかモヤモヤするんだよ…無性に。嫌な予感がするっていうか」 見えざる者からの声に気だるげに応える。 『君はもう、守れる力を得たはずだが…』 「理由がわからん、だから余計にモヤモヤするんだ」 そう言う進ノ介の表情は曇っていた。 “どんより”していたと言っていい。 『君特有の直感かね…』 そんなまま運転していると 『っ!緊急事態だ…!』 ベルトさんから告げられるエマージェンシー。 そして、それを確認する間もなく、進ノ介の視界は真っ白になり… 「なっ!なんだぁ!?」 気づいた時にはまったく知らない道を走っていたのだった。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加