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派手なスポーツタイプの赤い車を走らせる若いスーツ姿の男。
「はぁ…」
この日、何度目になるかわからない溜め息を男・泊 進ノ介はついた。
『どうしたんだね?進ノ介』
「うーん、なんかモヤモヤするんだよ…無性に。嫌な予感がするっていうか」
見えざる者からの声に気だるげに応える。
『君はもう、守れる力を得たはずだが…』
「理由がわからん、だから余計にモヤモヤするんだ」
そう言う進ノ介の表情は曇っていた。
“どんより”していたと言っていい。
『君特有の直感かね…』
そんなまま運転していると
『っ!緊急事態だ…!』
ベルトさんから告げられるエマージェンシー。
そして、それを確認する間もなく、進ノ介の視界は真っ白になり…
「なっ!なんだぁ!?」
気づいた時にはまったく知らない道を走っていたのだった。
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