回想

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わかったと言うか、自白させた。 帰りに野球部メンバーで帰っていたらそう言う話になり、その中の1人が… 「うちの塾にエイジを好きな子がいるよ」 と、ポロリしたわけで… その塾は同じ中学の女の子が3人しかいなかった。でも、そのうち1人は彼氏がいたのでもう2択になる。 しかも、1人は学年で1番かわいい女の子であった。 とりあえず、問い詰めた。 すると…嘘…やろ…俺は思わず固まった。 え?かわいいほうかよ! …キョトーン。 とした。が、その子とは話したこともないし、クラスも一緒になったこともないのになぜだ?? 事情を聞くと修学旅行で前髪を上げていたのを見て一目惚れしたらしい… …キョトーン。 え?そんだけ? 中学生というか、思春期はそんな簡単なことでも起爆剤になりうるのである。 まぁ、そのうち分かるだろと思いつつ帰った。 次の日…俺の周りに二人の女友達がきて、質問攻めされた。 好きなタイプ、告白のシチュエーション、趣味etc… 案の定あのこの刺客だった。 昨日のやつを呼び出した。 「おだ!まさか…おまえ…」 「ごめん!本人にもばらしたこと言っちゃった。」 「ったくよーもーどうすりゃいいねん。」 俺は正直どうしていいか解らなかった。 嫌いでもないし、むしろ可愛いくらい。しかも、学年で一番人気。 でも、話したこともない。何が好きかもわからない。 唯一知ってる情報がお兄ちゃんが大好き。 ……どうすりゃいいねん! 彼女を作る気は更々ないのは変わらなかった。 しかし、来る日も来る日も刺客が現れる。とりあえず、最低条件で 「直接言ってくる勇気がないやつは嫌だ!」と言ってごまかした。 しばらくは刺客はこなくなったが、他の女友達が質問攻めしてくる日々だった。 「どおするの?」 「野球をとるの?どっち?」 あーもう!うるせー!って思った。 しかも、そのときのツレはその子と同じクラスだったので、話に行くときはかなり警戒しながら行っていたと思う。 そして…数日が過ぎた。
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