0人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねえ桜、だるまさんが転んだ、しない?」
私の幼馴染であり、大の親友である、日茉莉が机の上に座って、退屈そうな声で聞いてきた。
「いいよ!どうせ暇だし、することないもんね」
「えっ…でも、今からここでするのはやめようよ。だるまさんが転んだを放課後にしたら、呪われるっていううわさ、あるじゃん?」
同じく親友の花恋がおどおどと言った。
「バカじゃねえの、花恋。んなの、ただのうわさだろ、う・わ・さ。俺、やるわ、暇だから」
私たちの幼馴染の公平が鼻で笑いながら言った
「どうせいつも暇なくせに、このバカおと…痛っ!何すんのよ!」
日茉莉の頭を公平がぱしり、とはたく。
「僕がこんなやつらとだるまさんが転んだ、を遊ぶのか?バカらしい」
産まれた年が1年違うからってかっこつけてる颯音。
「颯ちゃん、あたしも馬鹿だって言いたいの?」
颯音の耳をぎゅっとつねる花恋。
二人とも、好きな人と仲良くていいなあ、と私はいつも思う。日茉莉と公平はケンカばっかりしてるけど、仲が良いし、颯音はときどきかっこつけてるけど、花恋の事が好きで好きでたまらないみたいだし。幼馴染っていうだけだけど、それでもうらやましい。
それにくらべて私は…
「しーちゃんもやるでしょ?」
「ああ?別にどーでもいい」
こんなんだもん。
しーちゃん-瞬はすごくかっこよくて女子にもすごい人気があるけど、すごい無愛想で、私以外の人なんかとは絶対しゃべらない。
最初のコメントを投稿しよう!