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二人は苦笑いしながら途方に暮れる。
せめて敬助や平助が幼児化などしていなければ、この状況は何とか打破できたのかもしれない。
でも今の姿ではどう頑張ってみても、二人で大人一人分の量を食べるのがやっとだろう。何せ平助に至っては見た目3才児の身体に縮小されてしまっているのだ。
「……仕方ない、私が頑張るしかないかぁ」
「誠に申し訳ありません、私もつぐみさんに聞いて覚悟していたつもりだったのですが……」
頭を抱えるつぐみに心苦しく思いながらも、敬助は深く謝罪する。
想像を遥かに越える量に、さすがの彼も項垂れるしかないようだった。
「もう、敬助くん大袈裟っ!別に今日中に全部食べなくてもいいんだから、ね?残った料理は明日またアレンジ……じゃなくて、作り直して食べようよ♪」
「そう…か、二日に分けるという手もありましたね!わかりましたっ、僭越ながら私も頑張ります!!」
気が動転していて気づかなかったというように、敬助はパァッと顔を綻ばせ素直にその提案に頷く。
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