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そして三日後……つまり一ヶ月後の現在、ジスと学園の理事長室に来ている
本当なら、保護者代わりのキャロラさんと一緒に来るはずだったが、用事が入り代わりにジスと行く事になった
ソファーに座り説明を受けながら、目の前に居る人物を見てあいつが言ってた事を思い出していた
『召喚系のテンプレだと~学園の理事長は~幼女、美人、腹黒い男性に~髭を沢山蓄えたおじじのパターンかな~?ザックリだけどね~それから~女性の場合は勇者に惚れるパターンも多いいね~?』
最後を言った後に、性格無視で顔に惚れるんだよ~スゴいよね~
とも言ってたような気がするが、おじじのパターンだったぞ!
「……ウザくなくて良いな」
思わず口に出してしまうが、気にせず前に座る人物を見る
「ユキシゲ殿、どうかしたかの?」
「……変な物でも……食べたか?」
心配げに見てくる理事長に何でもないです、と返しジスには肘鉄を軽く食らわせておいた
「そおかの……なら続けるぞ?クラスは二人と同じSクラスじゃ、寮はどうするかの?一人部屋になるし、充分な程広いぞ?」
んん?あれ??入学する事が決まってる!試験は!?
「……入学試験はしないんすか?」
「可笑しい事を聞くの、ユキシゲ殿は異世界から来たのじゃろ?一月たったとは言え……殆ど判らんだろうに、だからこそ学園に通い知ってもらうのじゃよ?」
「……ジス知ってたのか?試験無いって」
隣に座るジスの両肩を掴み、揺らしながら聞けばしれっと言われた
「……普通に考えたら分かるだろ……アホか?」
「……!お前が勉強しとけって言ったからだろ!そう言われたら思うだろ!!試験があるって!!?」
ガクガクと更に揺さぶりながら言えば
「別に……基礎知識はあっても良いだろ……恥ずかしい思いをしたいのか?……聞いた話じゃ勇者は王女と遊び惚けてるらしいぞ?……もう一人の方は勉強してるらしいがな……」
「あいつ……影が?……まあ、情報収集は好きだって言ってたし……壬剣はどうでも良い」
それに、これからは要るだろうし……な、この世界の常識は……
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