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朝早くからジスと理事長室の前に来ている、扉をノックしようとしたら後ろから
ダダダダダダダダダダ!!
「シゲさ~ん!会いたかったよ~」
勢いよくこちらに走ってくる人影が見えた……言っても、俺をそう呼ぶのは一人だけど
「おー久し振り」
ひらひらと手を振り返すが、影に止まる気配がない
「椿……避けとけば?」
ジスはそう言ってくるがまぁ大丈夫と返して、両腕を広げ走ってくる影の首めがけて腕を振る
「ガフッ!!……ギャン!!」
ラリアットをした、首に綺麗に決まったと思えばそのまま床に頭を打ち付け……暫くは悶絶していた
―――――数分後―――――
「一ヶ月振りなんだからさ~感動の再会でしょ~?熱い抱擁とかさ~」
もう痛みは収まったのか、立ち上がりながら文句を言ってきた……回復早いな
「そんなキャラじゃない」
「え~?分かってるけどさ~良いじゃん久し振りだし~しようよ~」
さぁ!と両腕をまた広げてきたから、選択肢をやろう
「一、目潰し
二、鳩尾に一発
三、両足の小指を思いっきり踏まれる
四、抱擁と見せかけた一本背負い
五、壬剣との熱い抱擁
…………さあどれだ?オススメは五だぞ!」
「もう言わないから~勘弁して~五が一番無理~」
会話しながら扉をノックして入る
「失礼します」
ジスは無言で入り、影はいつも通りに言いながら入る
「ユキシゲ殿、クロセ殿おはよう……ジストは相変わらずじゃの少しは話さんか?」
昨日もそうだったが今日は一段と喋らない、周りに言わせたらコレが通常らしい
「二人には制服と教科書じゃ、隣の部屋で着替えい……ミツルギ殿はまだかの?」
「一緒じゃなかったのか?」
そういえば見ないなと思い聞けば、言い辛いのか目線を逸らした
「え~と~王女と無意識に~ベタベタしてたから~置いて来ちゃった~」
もうすぐ来るんじゃない~?と言う影に俺は、何時も通りだなと思った
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