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刑事は作成した調書に間違いがないか確認すると言い読み上げた。
氏名、生年月日はもちろん生い立ちや事件内容、当時、現在の気持ち、反省が約7~80枚に渡って書かれていた。
文中、主犯格はうちと言う記述になっていた。
他にも真実とは異なる部分があったけれど、警察の世話になるのはこれが最後だと自分に誓った事と犯した罪の責任だと思い、目を瞑る事にした。
それでも主犯格だと勝手に決めつけられる事には納得出来なかった。
「主犯はうちじゃないです。」
そう言うと刑事はじゃあ誰だ、と一気に表情を曇らせ、今までの態度とは一変した。
「検察庁でも言ったんですけど、うちは首謀者じゃないんで書き直してもらえないですか?」
刑事は眉間にしわを寄せ、何か考えている様な表情でその記述の部分を書き直し、最後に拇印を押して取調べは全て終了した。
「洋、最後だからみんなに挨拶して行け。」
取調室から留置所に向かう途中に刑事課があった。
そこにいる顔見知りの刑事や今回の事件でお世話になった刑事に、迷惑をかけた事、もう二度と警察の世話になる様な事で来ないと告げ、留置所に戻った。
のちに、この供述調書がうちの運命を大きく左右する事となる。
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