第2章

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璃亜が不安そうな表情を浮かべる。 (いや、いくら氷柱でもそんな滅茶苦茶な事は言ってこないだろう。……あれ? でもこの前こいつにお使い頼んだ時は向こう一週間奴隷の様に扱われた気が……、あ、なんかそう考えると不安になって来た) 己の迂闊な発言によって引き起こされるかもしれない悲惨な日々に戦々恐々とする事務所の所長であった。 そんな相一の様子には気づいていないのか氷柱がやや俯き加減でポツリと漏らす。 「…………祭」 「いやぁああああああ!! 待った待って待ってください! 氷柱さん、何でもとは言ったけど限度ってモノを――――へ、……祭?」 予想外の言葉に思考が一旦ストップする。 「……祭、見て回る」 (マツリ、ミテマワル……? ただ祭を楽しみたいだけかよ!)
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